かぜのおと。

それは古い時代の楽器の音


不協和音すれすれの淵をなぞって



   心のおもてに、波紋をたてる






それはきっと 風の音



  暗い森を抜けてきた時に枝葉がたてた



 遠い昔に聞いたきりの


  忘れかけていた 孤独な音 




















                      
  
     『風神』(デコ・ジャケット展出品作)



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